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【2024】Bing AIとは?仕組みや機能、ChatGPTとの違いまで解説

AIチャットサービスを利用して業務効率化をする方が増えていますが、Microsoft社が提供する「Bing AI」とはどのようなサービスなのでしょうか?

今回はBingAIのサービスの特徴、使い方についてわかりやすく解説します。
この記事を読めば、BingAIとChatGPTの違いまで理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

Bing AIとは

Bing AIとは

Bing AIとはMicrosoft社が提供する検索エンジン「Bing」にチャット機能を組み込んだサービスです。2023年2月7日にサービスの試験運用が始まり、3月にはアクティブユーザー数1億人/日を突破しました。

大規模言語モデルGPT-4とBingの検索エンジンを掛け合わせて開発されており、チャットに参照元が記載されていることが大きな特徴となっています。2023年5月にGoogleがチャットAIサービス「Bard」の試験運用を開始しましたが、次世代検索エンジンではMicrosoft社が1歩リードしています。

Bing AIの仕組み

Bing AIはChatGPTと同じ大規模言語モデルGPT-4が使われています。大量のテキスト、画像、動画、音声を学習しているため、文章や画像を生成することが可能です。

GPT-4と検索エンジンBingを掛け合わせてサービスを開発していて、チャット回答のエビデンス(参照元)が閲覧できることが大きな特徴となっています。さらに、Bing Image Creatorと呼ばれる画像生成機能が搭載されており、画像生成が楽しめるようになっています。

Bing AIとChatGPTの違い

Bing AI ChatGPT
画像生成 ×
参照元の閲覧 ×
検索エンジン ×
コスト ×
セキュリティ ×
プラグイン機能 ×
質問の回数 ×

Bing AIとChatGPTの違いは、大規模言語モデルGPT-4に検索エンジンや画像生成ツールが掛け合わせられているかどうかです。Bing AIでは「画像生成」「参照元の閲覧」「検索エンジン」が利用できますが、ChatGPTは利用できません。またBing AIはセキュリティが強化されており、不審なトピックを検知するとチャットを強制終了するようになっています。

豊富な機能が搭載されていながら、完全無料で利用できることが魅力です。
しかし、ChatGPTのような拡張プラグインがなかったり、チャットの回数に制限が設けられたりしています。

Bing AIの機能

Bing AIの機能は5つあります。

チャット

Bing-AIのチャット機能の評価
出典元:『Bing』

Bing AIでチャットを楽しめます。
一問一答形式になりますが、知りたいことを質問すれば回答してもらえます。
製造会社のDXの事例について質問してみたところ、複数社のDX事例を教えてもらえました。
チャット内容をエクスポートしたり、コピーしたりできます。

画像生成

Bing 画像生成
出典元:『Bing』

Bing AIに「〇〇を描いてみてください」と指示を出すと画像を生成してもらえます。インターネット上の画像を学習しており、Bing Image Creatorが類似の画像を生成してくれます。
「ピカチュウのイラストを描いてください」と依頼すると、ピカチュウの特徴を押さえた画像を生成してくれました。

ビジュアル検索

BingAIのビジュアル検索
出典元:『Bing』

Bing AIはビジュアル検索ができます。例えば「オシャレなVRゴーグルだけど、どこの会社が販売しているのだろう」と思うこともあるでしょう。このような場合、画像ファイルと「これは何ですか?」と質問を投げれば、画像が何であるかを教えてもらえます。

Webサイトの要約

Bing AIの要約機能
出典元:『Bing』

Bing AIはWebサイトの要約も得意としています。難しい内容や長い内容をコンパクトにまとめてわかりやすく解説してくれます。経済に関する記事の要約を依頼してみたら、とてもわかりやすく要約してくれました。Webサイトの要約を使えば、効率的に情報を収集できます。

コンテンツ生成

Bing AIによるコンテンツ生成
出典元:『Bing』

Bing AIを使えば「ブログ」「メール」「アイデア」のコンテンツを作成することができます。
例えば「チューハイを製造している飲料水メーカーです。チューハイに合うレシピのコンテンツを書いてください。」と指示を出せば、クオリティの高いコンテンツを生成できます。

Bing AIの使い方

Bing AIはPCブラウザとスマホアプリで使うことができます。

スマホアプリ

1.Bing  AIのアプリをダウンロードする

BingAIのスマホアプリ
出典元:『Bing: Chat with AI & GPT-4』

2.Bing AIアプリを起ち上げて「何でも聞いてください」を押す

BIng AIを立ち上げる
出典元:『Bing: Chat with AI & GPT-4』

3.「何でも聞いてください」に質問事項を入力する

BIngAIへようこそ
出典元:『Bing: Chat with AI & GPT-4』

4.Bing AIが質問に回答してくれる

Bing AIアプリを使う
出典元:『Bing: Chat with AI & GPT-4』

PCブラウザ

1.Bingにアクセスする

BingAIにようこそ
出典元:『Bing』

2.右上にあるBingマークをクリックする

Bingへようこそ2
出典元:『Bing』

3.回答スタイルを選んで聞きたいことを入力する

BingAIの回答スタイルを選んで質問する
出典元:『Bing』

4.質問の回答を出してもらえる

Bing AIの活用例
出典元:『Bing』

5.気になる箇所のリンクボタンをクリックするとエビデンスを確認できる

エビデンス
出典元:『Bing』

Bing AIの注意点

Bing AIを利用するときは以下の点に注意しましょう。

ターン制限がある

Bing AIは1つのトピックの質問回数が30回と制限がかけられています
30回を超えると新しいトピックに切り替えなければいけません。
また、アクセス過多を防ぐため、1日の質問回数も200回と制限がかけられています。

ChatGPTのように質問を繰り返すことができないため、制限された回数の中で満足できる答えを出すプロンプトのテクニックが求められます。

情報の信頼性を確かめる必要がある

Bing AIの情報の信頼性を確かめるようにしましょう。
なぜなら、インターネット上に存在する情報が正しいとは限らないためです。
インターネット上にはフェイクニュースも溢れているため、参照元をみて信頼できるかどうかを確認してください。統計データなどは、1次データを確認するようにしましょう。

アップデートが遅くなる恐れがある

Search Engine Market Share worldwide
出典元:『Search Engine Market Share worldwide』

検索エンジンBingのユーザー数は少ないです。StatCounterの調査レポート『Search Engine Market Share worldwide』によると検索エンジンのシェア率は以下の通りです。

[検索エンジンのシェア率]

  • Google:91.88%
  • Bing:3.19%
  • YANDEX:1.52%
  • Yahoo!:1.33%
  • Baidu:0.76%
  • DuckDuckGo:0.64%

検索エンジンのシェア率の低さは、Bing AIと直接的な関係はありません。
しかし、Bingのユーザーが少ないことを理由にBing AIのアップデートが遅れる恐れがあります。

Bing AIの最新情報

Bing AIサービスは日々進化しているため、最新情報をキャッチアップしておきましょう。

Microsoft Bing Chat Enterpriseを提供開始


2023年7月に、Microsoft社は企業向けAIチャットサービス「Microsoft Bing Chat Enterprise」の提供を開始しました。AI Bingとの違いはセキュリティの高さです。

情報漏洩しないようにデータ保護する機能が搭載されており、ユーザー情報や業務情報が外部に漏れないようになっています。入力データがAI学習に使用されることもありません。
Microsoft 365の契約をしていれば、追加料金なく利用できるため、ビジネスではMicrosoft Bing Chat Enterpriseを利用するようにしましょう。

Microsoft 365 Copilotを提供開始

2023年7月18日に、Microsoft社はMicrosoft 365 Copilotを販売することを発表しました。
販売価格は月額30ドル(約4,200円)です。

Microsoft 365 Copilotは、Officeの各種ソフトウェア(ワードやエクセル、プレゼンテーション)に大規模言語モデルGPT-4を組み込んだものです。例えば、文章を生成すれば資料作成が効率化でき、画像を生成すれば魅力的にプレゼン資料が作成できるようになります。

リーディングDXスクール事業に参加

2023年8月、Microsoft社はリーディングDXスクール事業に参加をし始めました。
教育委員会や教育機関を対象に「Bing AI」の活用方法をオンラインセミナーで指導しています。

生成AIの利用に関する暫定的なガイドラインを共有したり、生成AIを採り入れた教育を開始する教育機関の公募を発表して話題を集めています。
ちなみに世界各地でDXスクール事業を手掛けており話題を集めている状況です。

Bing AIに関してよくある質問

最後にBing AIに関してよくある質問をご紹介します。

Q.Bing AIは誰でも使えますか?
Bing AIは法人・個人問わずに誰でも使用できます。
2023年2月7日に試験運用が始まり、5月4日に限定プレビューからオープンプレビューに移行して誰でも利用できるようになりました。
Q.Bing AIは無料で利用できますか?
Bing AIは完全無料で利用できます。ChatGPTは月額2,700円かかりますが、BingAIは月額費用はかかりません。なぜなら、AIはMicrosoft社のソフトウェアに導入される予定で、そこで収益を得るため無料で提供できるようになっています。
Q.Bing AIは日本語で利用できますか?
Bing AIは日本語で利用できます。日本語で質問をすれば、日本語で回答してもらえます。
Bing AIの限定プレビューの利用者100万人のうち、日本人の利用者は10万人でした。
多くの日本人が限定プレビュー時にBing AIを利用しているため、日本語のチャットを得意としています。

まとめ

BingAIとはMicrosoft社が提供する検索エンジン「Bing」にチャット機能を組み込んだチャットAIサービスです。大規模言語モデルGPT-4とBingの検索エンジンを掛け合わせて開発されており、チャットに参照元が記載されていることが大きな特徴となっています。

チャットや画像生成、Webサイトの要約、コンテンツ生成など、さまざま機能が搭載されています。これらを上手く活用すれば、アイデアを生み出せたり、業務を効率化することができるため、ぜひBingAIを利用してみてください。

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