ビジネスシーンのみならず日常生活においても急速に普及しているAIは、今後も需要が高まると予想されます。
そして、同時に需要が高まっているのがAIを操作する「AIプログラミング」です。
今後も発展が見込まれるAIに対して、自社でも「人材の確保が難しい昨今では、AIプログラミングができる人材を教育したい」と考える方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、AIプログラミングの概要・得意なこと・活用事例など詳しく解説します。今後、自社でAIを活用して事業を成長させていきたいと考えている方はぜひ最後までご覧ください。
AIプログラミングとは?
AIプログラミングとは、AIを開発・操作するための技術(プログラミング)を指します。
AIは人間と同じような思考や学習を行うことが可能ですが、その能力を引き出すためには人間がプログラミングを行い指示を出さなければなりません。
また、指示だけでなくデータを与え学習させることも必要であり、これらの一連の流れは専門の言語を習得する必要があります。
ただし、使用する言語や操作するコンピューターには専門性を必要する場面も多く、AIプログラミングを初心者が使用することがハードルが高いと言えます。
AIプログラミングが得意なこと
AIプログラミングが得意なことは様々ですが、主に下記4点です。
- 画像認識
- 異常検知
- 予測
- 自然言語処理
画像認識
画像認識とは、画面に映る人やモノを認識する技術です。AIにはディープランニングという手法により画像を認識すればするほど認識精度が向上します。
例えば、製造業における製品の良品・不良品の識別において良品を記憶させ、品質点検をさせることで深部にある傷や汚れなどがある場合、不良品と判断できます。人間の目で行うより正確であり、製造業では外観検査作業も多いため、AIによる自動化や高精度化は高品質化へとつながります。
セキュリティ面においても、防犯カメラの映像から顔の識別を行ったり、出退勤のチェックも画像認識で行えば不審な人物の侵入を防ぐことが可能です。
異常検知
工場など24時間機械が稼働している場所では、機械の故障やトラブルによる稼働停止も多く、該当する箇所を確認し検査・点検を行うため時間がかかり生産性の低下を招きます。
AIによる異常検知機能であれば、故障やトラブルを起こした機械に対して、どの部分に異常が発生しているかをすぐに確認できるため稼働を停止する前に対応が可能になります。
異常検知の精度は機械学習により向上でき、未然に防ぐことが容易に可能になるでしょう。
予測
将来の株価の変動やあらゆるデータの動向を過去のデータを基に「予測」することが可能になります。
自社商品の需要(売れ行き)を予測できれば、廃棄やロスを減らすことが可能です。特に食品業界などは賞味期限がある商品のため、売れ残りが多くなると無駄なコストを創出するだけでなく、廃棄過多による環境に悪影響を与えることもあるでしょう。
予測の精度は学習を重ねることで向上するため、様々な場面で活躍できます。
自然言語処理
自然言語処理とは、人間の言語をコンピューターが理解・処理する技術を指します。これは日本語を英語に翻訳するなどということではありません。
AIによってテキストデータの解析や感情の分析が可能です。音声データを理解し対応も可能です。
AIプログラミングの業界別活用事例
AIプログラミングを活用した業界別の活用事例を下記4つの業界から詳しく解説していきます。
- 製造業
- 金融業
- サービス業
- 物流業
製造業
製造業では先述した画像認識や異常検知以外にも様々な場面でAIプログラミングによる活用がされています。
例えば、製造業では必ずと言っていいほど発生する「製品の品質記録を手書きで行う業務」です。紙による点検記録をパソコンに入力しデータ化するには労力がかかるうえに、ミスを起こしやすい業務です。
品質記録の一連の業務をAI-OCRで文字認識を行い、RPAと組み合わせることで自動でミスなくパソコンへの入力が可能になります。
効率化が実現するだけでなく品質記録をもとにAIで分析を行えば、分析データをもとに高い品質を維持することができるでしょう。
金融業
金融業ではAIによる活用で株価などの変動を予測する活用が認知されていますが、資金需要などもAIによって予測することが可能です。
多くの顧客が入出金する金額やタイミングをデータ化し分析、予測を行うことで銀行などでは最適なタイミングで融資の提案・最適な金額の提示が実現します。
銀行などの融資額は大きな額を提示すればいいというわけではなく、1人の顧客に対して見合う金額を提示できなければいけません。
金額が大きすぎると返済ができないなど滞納によるトラブルが発生しますし、金額が低すぎると他行に顧客を取られてしまうこともあります。
AIプログラミングの活用は金融業において幅広く活用されています。
サービス業
テレビやニュースでも取り上げられた「Pepper(ペッパー)」をはじめとしたAI接客ツールが、サービス業界で活用されています。
接客ロボットは、店舗の入り口に立ち座席への案内や来店したお客様の要件を伺うなど様々な活用方法があります。
また、接客ロボットだけでなく映像に映し出されるアバターにAIプログラミングを施し、来店したお客様の要件を確認するだけでなく表情などから感情を読み取ることも可能です。
物流業
物流業はAIプログラミングを活用した事例も多く、倉庫の在庫管理・入庫作業・仕分けなどで活用されています。
AIロボットが荷物を運ぶだけでなく、入庫作業で発生するパッケージやタグの確認をAIの画像認識技術を使用すれば、商品名や型番などを倉庫管理システムに入力する作業も自動化できます。
また、物流業で社会問題にもなっている居眠り運転もAIが運転手を常に監視し、居眠りの兆候が確認できればAIが呼びかけを行うことも可能です。
AIプログラミングにおすすめの言語
AIプログラミングを身につけるには言語の習得は必須と言えます。ここでは習得におすすめの言語下記5つを紹介します。
言語 | 習得難易度 | 特徴 |
Python | 簡単 | 最も使われている言語であり、初心者にも学習しやすい言語 |
R | 普通 | 大量のデータを分析するAIにとって必須 |
C++ | 難しい | PythonやRよりも実行速度が早い言語。主にゲーム開発で使用されている |
Julia | 簡単 | 従来の言語の良い点を集約した言語。今後需要が高まると予想 |
Java | 難しい | Webサイトの構築やアプリ、ゲームなどで使用 |
Python
PythonはAIプログラミングにおいて最も使われている言語であり、初心者にも学習しやすい言語と言えます。
AIやアプリの開発にもよく使用されており、ほかの言語と比べて構文がシンプルであることが特徴です。C++やJavaなどと比較して重いデータの実行速度は遅いですが、需要も高い言語であることから必ず習得しておくべき言語です。
R
主に統計学の分野で使用されている「R」は、大量のデータを分析するAIにとって必須の分野です。そのため、R言語を使用したシステムを構築すれば高度な分析が可能になります。
ただし、Pythonに比べると習得難易度は高いと言えます。
C++
C++は、C言語をベースに作られた言語でPythonやRよりも実行速度が早い言語です。
主にゲーム開発で使用されている言語であり、C++を使用できれば高い性能を持ったAIの開発が可能になります。Pythonと比較すると難易度はかなり高いため、C++を習得するのであればPythonを先に学習しましょう。
Julia
Juliaは新しい言語であり、従来の言語の良い点を集約した言語とも言えます。
計算やデータ分析に優れており新しい言語であることから、他の言語と比べて活用シーンは少ないです。ただし、コードがシンプルで比較的習得しやすく多言語の良い点を持っていることから今後需要が高まると予想されます。
JavaScript
JavaScriptは主にWebサイトの構築やアプリ、ゲームなどで使用されており、様々なジャンルで活用されていることが特徴です。Webサイトに動きを加えたりボタンなどの操作を制御できます。
Webサイトに関わるほとんどのことはJavaScriptを使用することで実現できることから、多くの企業でJavaScriptを使用できる人材の需要が高まっています。
AIプログラミングの学習方法
AIプログラミングで使用されるおすすめ言語を紹介しましたが、実際にどのように勉強したら良いのかと疑問に持つ方も多いのではないでしょうか?
ここからは、AIプログラミングの下記2点の学習方法で紹介します。
- 参考書や動画での学習
- セミナーやスクールの受講
参考書や動画での学習
参考書や動画での学習によってAIプログラミングの学習は可能です。
最近では、参考書であれば言語1つ1つでたくさんの参考書が出ており自身のレベルに合わせた参考書を選ぶことができます。また、動画の学習においても無料で場所を選ばずに学習できることがメリットであり、初心者向けの動画から上級者レベルまでの動画が投稿されています。
ただし、自身が学習していくうちにわからない部分を専門家に聞くことができないため自身で解決に導く必要があります。
セミナーやスクールの受講
AIプログラミングを本格的に学習したいのであれば、セミナーやスクールの受講がおすすめです。
専門知識を必要とするAIプログラミングは経験者であっても難しく、初心者が1から1人で勉強することはモチベーションの維持も加味してハードルが高いでしょう。
セミナーやスクールであれば、専門知識を持つ講師が教えてくれるため学習で躓く箇所があってもすぐに解決することができます。
AIプログラミングを学ぶならセミナーの受講がおすすめ
本記事では、AIプログラミングの概要・活用事例・おすすめ言語など詳しく解説しました。
AIは多くの業界で需要が高まっていることからAIプログラミングを習得できれば、就職が有利になり企業にとっても競合他社との差別化を図ることができます。ただし、AIプログラミングは専門知識や用語も多く、1人で学習するハードルが非常に高いと言えます。
本格的にAIプログラミング学習したいのであれば、セミナーの受講をおすすめしています。下記セミナーの受講を検討してみてはいかがでしょうか。
