AI開発やデータ分析、Webアプリ開発など、幅広く活用されているPython。
「プログラミング言語といえばPython」というほど高い認知度を誇りますが、ネット上では「Pythonは稼げない」「時代遅れ」といったネガティブな言葉も目にします。果たして、実際のところはどうなのでしょうか?
そこでこの記事では、Python初心者が抱く疑問を解消するため、Pythonの基本情報やできること「やめとけ」といわれる理由をお伝えします。無料で学べるおすすめサイトもお伝えするので、Pythonに興味がある方はぜひご一読ください。
Pythonとは?

Pythonは、シンプルで柔軟性の高い汎用プログラミング言語です。
「読みやすく、効率が良いコードを簡単に書く」という設計思想が広く浸透しているため、複雑な記号やルールが少なく、まるで英語の文章を読むようにコードの内容を理解できます。
Pythonはオープンソースで無料のため、誰でも自由に利用できます。また、世界中に非常に大規模なユーザーコミュニティがあり、学習に役立つ情報も豊富です。「困ったときには解決策を見つけやすい」という点もPythonの魅力といえるでしょう。
Pythonの由来
Pythonは、オランダ人のグイド・ヴァン・ロッサム氏が、1989年のクリスマス休暇に趣味で開発を始めたのがきっかけです。
彼は、既存の「ABC言語」を元にして、C言語ベースのインタープリター(コードを実行する仕組み)を作成しました。1991年には初期バージョンが公開され、この時点で既にリスト(データの集まり)やクラス(プログラムの設計図)といったPythonの核となる機能が備わっていました。
その後、2000年のPython 2.0の公開でメジャー言語の地位を確立し、現在に至ります。ちなみに、名前は開発者が好きだったコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』が由来です。
プログラムの基本構造
Pythonを含め、すべてのプログラミング言語は「順次進行」「条件分岐」「反復(繰り返し)」の3つの基本構造の組み合わせで成り立っています。これは、複雑なAIシステムやWebアプリであっても変わりません。
順次進行
順次進行は、プログラムは「上から下へ」、書かれた順番に実行されるという最も基本的な仕組みです。例えば、次の2行の命令は必ずこの順で実行されます。
print(“こんにちは”)
print(“私はPythonです”)
条件分岐
条件分岐は、条件を満たした場合にだけ特定の処理を実行する仕組みです。「もし〇〇なら〜する、そうでなければ別のことをする」といった判断を表現します。Pythonでは主に「if」文を使って記述します。
反復(繰り返し)
反復は、同じ処理を何度も繰り返したいときに使う仕組みです。作業を自動化し、手作業の手間を省く役割があり、Pythonでは主に「for文」や「while 文」を使って記述します。
実務的なプログラムの土台である基本構造
この3つの基本構造は、Pythonを使って作るAIシステム、Webアプリ、業務自動化ツールなど、実務的なプログラムの土台となっています。実践的な応用技術を確実に習得するために、まずはこの「プログラムの基本構造」の理解を徹底的に固めましょう。
Python基礎セミナー講習では、Pythonの基礎文法や環境構築から、上記3つの基本構造まで初心者向けに丁寧に解説します。実践的な内容なので、企業のDX人材育成にもおすすめのカリキュラムです。
以下の記事では、AIプログラミングにおすすめの言語を複数紹介しています。「Python以外のプログラミング言語について知りたい」という方もぜひご参照ください。
Pythonでできること
Pythonは非常に多機能で、100個をはるかに超える幅広い活用方法があります。ここでは、その中から、初心者の方向けに、実務で活用されることの多い12の機能を4つのカテゴリーに分けて、メリットと共にご紹介します。
| カテゴリー | できること | メリット |
| 業務自動化 |
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| データ分析 |
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| 機械学習 |
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| Webアプリ開発 |
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このように、Pythonは特定の分野に特化せず、守備範囲がとても広いプログラミング言語です。また、「ルーティン作業の自動化」「データに基づいた迅速な意思決定」など、Pythonは企業のDX推進に必要な機能も幅広く対応しています。
Pythonは「やめとけ」といわれる理由
Pythonはシンプルで分かりやすく、多くの分野で使われている人気のプログラミング言語です。しかし一方で、「やめとけ」といわれることがあるのも事実です。ここでは、その主な理由をお伝えしましょう。
型が実行時まで確定しない
Pythonは、数値や文字列などの型が実行時まで確定しない「動的型付け言語」です。そのため、意図しない型の値が渡されてもエラーにならず、間違った結果を出力します。例えば、
- 「10+50=60」ではなく「1050」
- 「2×3=6」ではなく「23」
のように文字列連結になってしまうなどです。このように、型の曖昧さがバグの原因になりやすい点が、「やめとけ」といわれる理由と考えられます。
処理が遅いインタープリタ言語である
Pythonは、コードを1行ずつ解釈しながら実行するインタープリタ言語のため、処理速度はコンパイラ言語(C言語やC++など)より約10倍遅いです。そのため、
- ゲーム開発
- Web会議システム
のような、高速処理・リアルタイム性が必要なアプリ全般には不向きとされます。こういった処理速度の遅さも、Pythonを「やめとけ」といわれる理由です。
並列処理が得意ではない
Pythonは、「複数の処理を同時に進める」並列処理が難しいとされています。
その理由は、マルチスレッド(複数の処理を同時に進める仕組み)がPython特有のGIL(実行を制限する仕組み)により、真の並列処理(同時実行)にならず、見かけ上の並行処理にしかならないためです。
マルチプロセスという手法を使えば並列処理はできますが、
- コードが複雑
- メモリ消費が大きい
- メモリエラーで途中終了する
といったリスクがあります。重い計算を高速化する場面では、Pythonはやや扱いにくいことも、「Pythonはやめとけ」という意見につながるのでしょう。
Pythonが活かせる仕事
「稼げない」という意見がある一方で、実際の求人市場ではPythonスキルを持つ人材は高く評価されています。特に、Pythonエンジニアは、AI、データ分析、Web開発といった成長分野での採用が多くありました。
ここでは、2025年11月24日時点の「求人ボックス」の求人情報(東京23区)を元に、Pythonエンジニアの具体的な仕事内容と給与目安を解説します。
Pythonスキルを活かせる具体的な職種
まずは、Pythonのスキルが求められる職種と給与を見てみましょう。
| 職種 | 主な業務内容 | 給与 |
| AIエンジニア |
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年収360万円~750万円 |
| バックエンドエンジニア |
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年収600万円~1,200万円 |
| データ解析エンジニア |
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月給~100万円 (業務委託) |
| SRE・DevOpsエンジニア |
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月給80万円~90万円 (業務委託) |
業種 / 業務内容の内訳
続いて、調査した43件の業種 / 業務内容の内訳を見てみましょう。
| 業種 / 業務内容 | 求人件数 | 主な募集内容 |
| Web開発・バックエンド開発 | 17件 |
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| システムインテグレーション(SIer) | 12件 |
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| AI/機械学習・データ分析 | 8件 |
|
| その他(組み込み・特定分野) | 6件 |
|
上記を見ると、最も多いのがWeb開発・バックエンド開発で、PythonのフレームワークであるDjangoを使用する案件が多く見られました。特にフルリモートや業務委託といった柔軟な働き方が可能な求人が目立ちます。
参照:Pythonエンジニアの仕事・求人 – 東京23区|求人ボックス
近年、製造業においてもDX化が急速に進んでいます。その中心にあるのが、データ分析や機械学習に強いPythonです。
以下の記事は、DXの要であるAIの必要性や、導入のメリット・デメリットまで詳しく解説していますので、Pythonが製造業でどのように活用されているのかぜひご確認ください。
Pythonを学べるおすすめの無料サイト10選

Pythonの学習サイトは、完全無料のものから有料プランまで様々です。無料のサービスも多くあり、気軽に学べる環境が揃っています。
| サイト名 | 主な内容 | 料金形態 |
| Pythonプログラミング入門 (東京大学) |
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無料 |
| Python-izm |
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無料 |
| Python.jp |
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無料 |
| Let’sプログラミング |
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無料 |
| Python早見帳 |
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無料 |
| Python学習講座 |
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無料 |
| paizaラーニング |
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| Progate |
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| ドットインストール |
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| AIアカデミー |
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学習サイトの活用は、コスパが良く柔軟性も高いため、費用対効果に優れています。
「DX化の第一歩に迷っている」という企業様は、まず無料で手軽に社員教育できる学習サイトからはじめるのもおすすめです。
Pythonの学習ロードマップ

最後に、Python学習のロードマップをお伝えします。
ステップ①Pythonの基礎学習
まず最初のステップでは、Pythonの基礎文法を集中的に学びます。
具体的には、変数や条件分岐、ループ、関数など、プログラミングの土台になる部分を10〜20時間ほどかけて身につける流れです。ここは約1〜2週間で一気に学ぶほうが理解しやすく、後のステップもスムーズになります。
ステップ②アウトプットを重ねる
次のステップでは、Pythonの基礎内容を使ってみる段階に入ります。
実際に手を動かして、問題集やWeb上の課題に挑戦し、文法を使える状態へと変えていきましょう。ここは20〜30時間ほど、基礎より多めに時間を使うのがポイントです。アウトプットを重ねるほど実力がつき、理解も深まっていきます。
ステップ③実践力を身につける
Python学習の基礎と練習を終えたら、いよいよ応用分野に進みます。ここでは、Webスクレイピングやエクセルの自動化、データ分析、AIや機械学習など、Pythonの強みを活かせる分野を学んでいきましょう。
基礎が固まっていれば、難しそうに見える内容にも手を伸ばしやすくなり、必要な知識も自然と身についていきます。
セミナー学習を活用して応用分野の壁を乗り越えよう!
基礎から学び進めるのが重要なポイントですが、応用分野は統計やアルゴリズムなど専門的な内容も含まれるため、独学だけでは難しく感じがちなのも事実です。
応用段階で学習の壁を感じたときは、基礎から応用まで体系的に学べるPython基礎セミナー講習を活用すると、遠回りせずに理解を深められます。
セミナー名 Python基礎セミナー講習 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 27,500円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
Pythonについてまとめ
Pythonは汎用的で理解しやすい言語ですが、反面、処理速度の遅さなどのデメリットがあるため、リアルタイムを重視するシステムでは使いにくい側面も持ち合わせています。
Pythonを学ぶ際には、まず目標に合った言語であるかを確認しましょう。Python学習は長期戦なので、学習目標を強く持って取り組むことが重要です。