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【2024】ThingWorxとは?製造業のDXに役立つIoTの機能や使い方を解説!

ThingWorxでは機器や設備のデータを収集・分析・活用し、ビジネスの課題を解決することができます。効率的に業務を遂行するために、導入している企業も多いです。

今回はThingWorxのメリットや機能・使い方などについて紹介します。

ThingWorxとは?

ThingWorxとはPTC社が提供する産業用IoTプラットフォームです。機器や設備のセンサーデータや業務システムの情報を統合し、遠隔から監視・管理する仕組みを作ることが可能です。
また、収集したデータを分析・可視化し、ビジネスの最適化やイノベーションを支援します。

製造・サービス・エンジニアリングなどの産業向けユースケースに特化しているのが特徴です。
これらの業界における一般的な課題やニーズに応えるために、さまざまな機能やアプリケーションを提供しており、企業のDXを実現するための重要な存在だといえます。

そもそもIoTとは何?という方には、こちらの動画がおすすめです。

ThingWorxを利用するメリット

ThingWorxは製造業や産業分野において、多くのメリットをもたらすIoTプラットフォームとして知られています。産業IoTソリューションの構築を、簡単かつ迅速におこなえるように設計されており、以下のようなメリットがあります。

  • リアルタイムのデータ分析
  • 高い拡張性
  • 多様なデバイスとの統合
  • 高いセキュリティ

リアルタイムにデータ分析ができる

設備のリアルタイムモニタリングにより、稼働状況を常に把握できます。
生産プロセスを最適化し、生産ラインの停止や過剰な停止時間を減少させるのに役立ちます。
故障の予兆をリアルタイムで検知することで予防保全も可能になり、設備の寿命を延ばすことも可能です。

これにより、設備のメンテナンスコストを削減し生産の信頼性を向上させ、保全活動を予測可能にし計画的におこなうことができます。サービスに対するトラブルシューティングの迅速な対応が可能になり、顧客満足度を向上させられるのも特徴的です。

拡張性が高い

ThingWorxは大規模なIoTプロジェクトに対応できる優れた拡張性を持っており、システムの成長に合わせて柔軟に対応することができます。モジュール化されたアーキテクチャを採用しており、プロジェクトの異なるフェーズや要件に合わせて、必要な機能を追加することが可能です。
新たなユーザーインターフェースの追加など、プロジェクトが成長するにつれて必要な変更を簡単に実装できます。

多様なデバイスとの統合

さまざまなIoTデバイスとシステムとのシームレスな連携を実現します。
センサー・アクチュエータ・制御システム・データベース・クラウドプラットフォームなど、異なる種類のデバイスやリソースを統合する柔軟性を持っているのが特徴です。

プロトコル変換やデータフォーマットの統一をおこなうためのツールがあり、異なるデバイスが異なるプロトコルでデータを送信しても、データを統一的なフォーマットで受け取って処理できます。これにより、データの統合と管理が容易になります。

高いセキュリティ

ThingWorxはユーザー認証によりシステムへのアクセスが適切なユーザーに限定され、不正なアクセスを防ぎます。役割ベースのアクセス制御を導入することで、各ユーザーに必要な権限を付与し、データへのアクセスを制限することが可能です。
これにより、データのプライバシーが守られ、機密情報が漏洩するリスクを減らせます。

またデータの送信と保存において、暗号化技術を使用するのが特徴です。
データがデバイスからクラウドまで送信される際には、SSL/TLSなどのセキュアプロトコルを活用し、データの安全な伝送を確保します。
データベースやストレージに保存されたデータも暗号化され、不正アクセスからデータの機密性を保護します。

製造業をDX化するメリットを知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。

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ThingWorxの主な機能

ThingWorxの機能

引用:HITACHI

ThingWorxは工場設備の稼働状況の監視・制御やスマートプロダクトの使用状況のモニタリングなど、さまざまなソリューションを提供しています。
ThingWorxの主な機能には、次のようなものがあります。

機能 特徴
ThingWorx Foundation
  • IoTアプリケーションを簡単に開発できる
  • モデリング機能/コンポーザー機能/マッシュアップ機能/エッジ機能/アナリティクス機能
ThingWorx Analytics
  • IoTデータに機械学習を適用するソフトウェア
  • IoTデータから予測や最適化などのアクションを提案
ThingWorx Utilities
  • IoT機器の情報や管理をリモートで監視
  • ワークフローの作成や管理

1.ThingWorx Foundation

ThingWorx Foundationは産業用IoTプラットフォームの中核となる機能で、ビジュアルツールを使ってIoTアプリケーションを簡単に開発できます。

IoT要素をThingというオブジェクトとして表現できるモデリング機能や、Webベースの開発環境であるコンポーザー機能、ウィジェットを使って画面を作成できるマッシュアップ機能などがあります。エッジデバイスにインストールできるエッジ機能や、機械学習を用いてIoTデータを分析するアナリティクス機能なども利用可能です。

2.ThingWorx Analytics

ThingWorx AnalyticsはIoTデータに機械学習を適用するソフトウェアです。
データの操作やモデルの作成・解析をおこなうWebベースの開発環境、モデルを外部アプリケーションにデプロイして実行し、解析の管理をおこなうなどのツールが使えます。
データの統計計算や傾向の監視をおこなったり、データの変換や準備やアラート生成をおこなう機能が使えるのも特徴的です。

デバイスの信号を学習し異常状態を検出、通知を送る機能もあります。
ThingWorx Analyticsではこれらの機能を使うことで、IoTデータから予測や最適化などのアクションを提案します。

3.ThingWorx Utilities

IoT機器の情報や管理をリモートで監視することができ、IoT機器をアセットと呼ばれるオブジェクトとして登録や管理することができます。アセットはプロパティやサービス・イベントなどを持ち、他のアセットと関連付けることが可能です。

ThingWorx UtilitiesはIoT機器の状態やイベントに応じて、自動的にタスクや通知を生成するワークフローの作成や管理もできます。ワークフローは、IoT機器の運用や保守を効率化するのに役立ちます。

ThingWorxの基本的な使い方

ThingWorxの使い方

引用:HITACHI

ThingWorxを効果的に活用するためには、いくつかの基本的なステップを把握することが重要です。ThingWorxの基本的な使い方は、以下のようなステップに分けられます。

1.コンポーネントの作成する

ThingWorxにおいてデバイスやシステムの管理は、コンポーネントという要素を用いておこないます。このコンポーネントは

  • モデルタグ
  • Thing Shape
  • Thing Template
  • Thing
  • Value Stream

の5つの要素から成り立っています。これらのコンポーネントを利用して、ThingWorx内でデバイスやシステムを効果的にモデリングすることが可能です。

2.作成したコンポーネントを接続する

ThingWorxでは、さまざまなデバイスやアプリケーションと接続するための標準化されたコネクティビティを提供します。

例えばEdge MicroServerやREST APIなどの方法で、Thingと実際のデバイスやシステムを接続できます。

3.接続したデータを分析する

学習を自動化するAIや、新しい分析モデルを構築するツールを利用できます。

例えばThingWorx Analyticsなどの機能で、データからリアルタイムのインサイトを抽出したり、事前対応的に業務を最適化したり、問題発生を防いだりできます。

4.分析したデータを可視化する

データを見やすく表示するためのアプリケーションや、ダッシュボードを簡単に作成することができます。

例えばThingWorx ComposerやThingWorx Mashup Builderなどのツールで、ドラッグアンドドロップでコンポーネントを配置したり、カスタマイズしたりすることが可能です。

ThingWorx ViewやThingWorx Studioなどの機能で拡張現実(AR)を使い、現実のオブジェクトやシステムにデジタルのインターフェースを重ねて表示したり、操作したりできます。

DX化のためにはThingWorxの使い方だけでなく、導入のコツや戦略も確認しておくのがおすすめです。

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ThingWorxについてまとめ

ThingWorxは設備の接続やアプリの開発が簡単で迅速におこなえることや、リアルタイムのデータ分析・予測により、生産性や品質の向上が可能なことなどが特徴です。
IoTプロジェクトを効率的に展開し、革新的なソリューションを実現するための強力なツールといえるでしょう。

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