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AI AI✖️ロボティクスの連携による可能性

【2024】AI×ロボティクスの連携による可能性。今後のビジネスへの活用方法とは?

人材不足や生産性の向上の課題を解決するために、製造業界や医療業界など様々な分野で「ロボティクス化」が進んでいます。しかし、従来のロボットには学習する能力がないため、現場での活躍には限界があります。

そこで更なる活躍のために期待されているのが、ロボットとAIによる連携です。

本記事では、ロボティクスの概要・AIとの連携や業界別の活用事例について詳しく解説します。今後のビジネスを大きく発展させるロボットとAIの可能性について解説していますので、自社へのAIロボット導入を検討している企業もぜひ最後までご覧ください。

ロボティクスとは?

ロボティクスとは、ロボットの構想、設計、製造、運用などを対象とした工学の一分野であり、人間の役に立つロボットを実現するための学問を指します。
ロボットのフレームや機構を設計する機械工学、ロボットに組み込んだモーターを動かす電気回路を制作する電気・電子工学、ロボットを制御するプログラムつくる情報工学に関する研究を総合的に行います。

従来のロボットは人間がプログラムした動作通りにしか動きません。

これからのロボットは、AIとの連携を行いデータの収集・分析・判断など自律的に動作するようになります。ロボティクスが広く普及することで、「人材不足の解消」「業務の効率化」「生活の質向上」など、多くの現場で問題の活躍が期待されています。

AIとロボットの違い

AIとロボットの違い

AIとロボットは似ているものとして認識されていますが、特徴には大きな違いがあります。
特徴については下記表をご覧ください。

特徴
AI(人工知能) ・学習データから法則を導き出し、予測を立てる
・形はなくて良い
・自分で考えて行動を起こせる
ロボット ・自動的に行動する
・自身で考えることができない
・形が必要

ロボットとAIの最も異なる特徴は、自律的な判断ができるかです。

AIはディープラーニングなどの学習方法を利用することで、試行回数を重ねるほど人工知能の精度は高まります。
一方、ロボットはあらかじめプログラムされた動作を繰り返すもので、プログラム以外の動作を行うことはできません。

ロボットの主な種類

ロボットの主な種類

現在活用されているロボットには、様々な種類があります。ここでは以下3つのロボットについて紹介します。

  • 産業ロボット
  • サービスロボット
  • 特殊ロボット

産業ロボット

産業ロボットとは、主に製造業や食品メーカーの工場で用いられるロボットです。繰り返し行われる単純作業や危険な作業に使用されることが多いです。

産業用ロボットには「溶接用ロボット」「搬送用ロボット」「塗装ロボット」などが代表となります。産業用ロボットの市場は年々拡大傾向にあり国際ロボット連盟(IFR)では、世界の産業用ロボットの出荷台数は毎年15%ペースで増加されると予測されています。
IFRは世界経済の成長が鈍化する現代においても、産業用ロボットの成長は続けると発表しており今後も産業用ロボットは製造業や物流業などの業界で導入が進むでしょう。

サービスロボット

サービスロボットとは、小売店や飲食店などサービス業界で使用されるロボットを指します。
接客ロボットで有名な「ペッパーくん」や飲食店で頻繁に見かけるようになった「配膳ロボット」が代表例です。

サービスロボットは人と会話できるものや障害物を避けながら自律行動を行うロボットもある一方で、超高齢化社会の現代においては介護や高齢者生活支援のサービスロボットも導入が進んでいます。
昨今はサービスロボットが特に注目を集めており、流通業、金融業、観光業でも活用が模索され始め、産業用ロボットに加えて人と協働する新たな生産のあり方を実現しつつあります。

特殊ロボット

特殊ロボットとは、人間が立ち入ることのできない場所や危険が大きく伴う場所で活躍するロボットです。主に災害や火災でのレスキュー、海中や月面で活躍することができます。

特殊ロボットは私生活など身近な場所で見られることはありません。また、産業用ロボットやサービスロボットより1台の製造にかなりの費用がかかるため国内での台数も少ないのが特徴です。

AIとロボットの連携による事例3選

AIとロボットの連携による事例3選

ここからは実際にAIとロボットの連携による事例について以下3点を紹介します。

  • 自動車とAI
  • 画像認識とAI
  • 音声とAI

それぞれについて詳しく解説します。

自動車とAI

自動車業界ではAIの活用によって大きく変わり始めています。

近年は「自動運転」という言葉が身近になってきましたが、この自動技術にもAIが用いられています。
車にAIを搭載することで普段の走行で取得した情報(信号の色、標識、対向車・通行人の位置)などを認知したり、停車中の車が動き出したりと必要になる情報を察知します。

人間の場合は、長時間の運転や日々の生活における疲労の蓄積で標識や通行人を見落として事故を招くこともあります。AIであれば疲労や見落としの心配はありません。

また、タクシーやバスの運転手などもAIを活用すれば人件費の削減にもつながります。交通事故の少ない環境を構築するには自動車とAIの連携は欠かせないものとなります。

画像認識とAI

AIによる画像認識も日常生活の中で広く普及しています。

例えば、コンビニの無人化も画像認識AIを活用した代表例です。コンビニは労働人口の減少により雇用が難しくなっており、オーナーの激務が問題となっています。

そんな課題を解決するために、画像認識AIが重要な役割を果たします。

無人コンビニの入り口に画像認識が搭載されたカメラを設置します。コンビニに入店する際はカメラに顔を近づけ顔認証を受けます。万が一コンビニで万引きを働いたとしても入り口で認識した顔写真で人物の特定は容易にできます。

また、店内には数多くのカメラが設置してあり、レジでどんな商品を購入したかなど把握できるため在庫の管理も容易に行うことができます。
AI画像認識は人手不足や犯罪の抑止にも効果的と言えるでしょう。

音声とAI

人の話す言葉を音声として認識し、テキスト化する技術を音声認識と呼びます。音声認識AIは営業職の商談やコールセンターなど人と人の対話での使用が一般的でしたが、製造業など工場での使用も浸透してきました。

工場では、音声認識AIを機械に搭載することで設定したワードで機械が作動しハンズフリーで操作・保守・点検が可能になります。工場は危険な機械も多く、人間が触れて作業することは事故を招く要因でした。

しかし、音声認識AIを活用すれば機械に触れることなく動かすことができるため、事故の防止が実現します。

業界別AIとロボットの活用事例3選

業界別AIとロボットの活用事例3選

ここからはAIとロボットが連携してどのような効率化ができているのか、以下3業種を詳しく解説します。

  • 製造業
  • 物流業
  • 農業

製造業

製造業はAIとロボットによる連携が非常に有効な業種です。

例えば、製造の加工段階では人間が製品の不良品を目視で確認を行い点検することが一般的でした。しかし、長時間製造ラインの横に配置し点検を行えば疲労により不良品を見逃すこともあります。
しかし、人間が行う点検を全てAI搭載のロボットで行うことで人間では見逃してしまう深部にある傷も確認することが可能です。

また、以前までは不可能だった製品の組み立てもAIとロボットでは可能になります。
バラバラに置かれた物体をカメラで認識、掴み方を自動で判断、部品の組み立てや重なり方をAIが学習することで人間が操作することなくAIとロボットでの組み立てが可能になります。

製造業のAI・ロボット導入について詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。

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物流業

物流業界は日々何万個もの商品を倉庫内で運搬したり、商品を消費者に届ける長距離ドライバーが存在しますが人手不足と労働環境の過酷さは大きな課題となっていました。しかし、AIを搭載したロボットであればこのような課題を解決できます。

例えば、倉庫内で商品を運搬するロボットはAIを搭載することにより最適な経路を判断、あらかじめ走行経路を設定せず現場の作業者と協働で運搬を行うことができます。
長距離ドライバーの課題も、本記事の「AIとロボットの連携による事例3選」で紹介した自動車にAIを搭載することで自動走行が可能になり事故やドライバーの疲労の心配もなくなります。

農業

農業はAIを搭載したロボットによる導入が進んでいる業界の1つです。農業は労働者の高齢化や担い手不足が特に深刻化している業界であり、天候に左右されやすい職種ですのでAIが搭載されたロボットの活用は非常に有効です。

例えば、農業は育てた作物の収穫を人間の手で行いますが非常に時間と体力の奪われる仕事です。
そこでAIを搭載した自動で収穫するロボットの導入が進んでいます。AIに収穫する作物の重さや大きさを記憶させ、作物のヘタの位置を判別させます。
記憶したロボットは作物の茎や葉を傷つけないように熟成した作物だけを効率的に収穫を行うことが可能になります。

また、近年では問題となっている農薬の散布もAIを搭載したロボットで可能になります。
AIを搭載したロボットは農薬を撒く農地面積を記憶させ、必要な最低限の農薬だけを偏りなく撒くことができます。結果的に環境被害を最小限に抑え農薬の散布が可能になります。

AIロボットに関する事例については別記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。

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AIとロボティクスの連携による今後の可能性

AIとロボティクスの連携による今後の可能性

本記事ではAIとロボティクスの連携による概要・事例などを解説しました。

AIの進化に伴い、ロボットはより高度な判断能力や自立性を持ち、人間では時間や労力がかかる作業を効率的にこなすことが可能になります。また、AIとロボティクスの進歩は、現在では導入が進んでいない新たな産業分野の開拓に大きく寄与するでしょう。

AIとロボティクスの連携は企業が市場の変化に迅速に対応し、競争上の優位性を確保するための鍵となっています。ぜひ本記事を参考に自社の市場に一石を投じるキッカケを作ってみてはいかがでしょうか。

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