facebook
CAD

【2024】AutoCADとはどんなソフト?料金や主な機能を解説

CADソフトは高度な設計業務には欠かせない製品ですが、中でも人気の高いサービスの一つにAutoCADが挙げられます。世界中で使用されているAutoCADは具体的にどのような点が評価されているのでしょうか。

この記事ではそんなAutoCADが持つ主な強みや具体的な機能、料金プランなどについて、解説します。これからAutoCADの活用を進めたいと考えている場合は、ぜひ参考にしてください。

AutoCADとは

AutoCADはソフトウェア開発会社のAutodesk社が提供している、2D・3DCADソフトです。CADソフトの中でも比較的歴史の古い製品の一つで、世界中の顧客に向けて数十年以上もCAD機能を提供してきた歴史を有しています。

また、AutoCADは単に歴史があるだけでなく、定期的なアップデートによって使いやすさや機能の向上も継続して行われている点も特徴です。アップデートはすべてのユーザーが無料で受けられるため、最新バージョンが更新されるたびに課金が必要といった負担を負わされる心配もありません。

AutoCADは2D・3Dの両方に対応しているCADソフトなので、平面図の作成はもちろんのこと、3Dモデルを使った立体図面のモデリングにも対応しています。設計作業に必要なほぼ全ての機能を備えているのが、AutoCADというわけです。

AutoCADの強み

AutoCADは世界中のプロフェッショナルの間で広く利用されているCADソフトですが、具体的にどのような点が評価されているのでしょうか。主なAutoCADの強みとしては、

  • 汎用CADと専用CADの両方の顔を持つ
  • 関係者間の情報共有が容易
  • 学習環境が充実している

といったものが挙げられます。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

【2024】CADデータを3Dプリンターに取り込む手順!

汎用CADと専用CADの両方の顔を持つ

AutoCADがポピュラーなCADソフトと言われる理由の一つが、さまざまな業務へ柔軟に対応できる汎用ソフトであるからです。

CADソフトは大きく分けて、幅広い業務に使える汎用CADと、特定業界に特化した専用CADの2種類があります。前者は汎用性に優れる反面、専門的な機能が欠ける点が弱点とされており、後者は専門性が高く痒い所に手が届く一方、それ以外の領域では全く使えないというケースも珍しくありません。

AutoCADは基本的に汎用CADとしての活躍が期待されるCADソフトではありますが、別途展開されるツールセットを導入することで、専門CADとしてのパフォーマンスを発揮することもできます。

AutoCADのツールセットについては後ほども解説しますが、これはいわゆる拡張キットの一種で、建築設計や機械設計、設備設計、プロダクトデザインと、多様なCAD業務における専門的な各種ツールをまとめたものです。これらを必要に応じて適宜導入することで、汎用CADの弱点であった専門性をカバーし、専門CADとして運用することができます。

関係者間の情報共有が容易

AutoCADは広く普及しているCADソフトということもあり、関係者間の情報共有が非常に行いやすいのが特徴です。マイナーなCADソフトを使用していると、CADソフト間でのファイル形式の違いなどから互換性を十分に保たれない場合があり、図面の共有などにおいて支障をきたすこともあります。

一方でAutoCADの場合は鉄板とも言えるCADソフトであることから、大抵の場合AutoCADを使っておけば互換性に悩まされる心配はありません。万が一AutoCAD以外のCADソフトを使っている関係者とのやり取りが必要になった場合でも、他のCADソフトがAutoCADとの互換性を備えているケースも珍しくなく、問題なく情報共有を行うことができます。

また、AutoCADはクラウドサービスやモバイル向けの機能なども充実しており、関係者間のコラボレーションを加速してくれるサービスです。詳しい機能については、後ほど紹介します。

学習環境が充実している

AutoCADはこれからCADの技術を身につけたいと考えている人にとっても、優れたCADソフトであると言えます。AutoCADは日本でも広く普及しているCADソフトなので、書籍やYouTubeなどを検索すると、AutoCADに関するチュートリアルやテクニックなどが広く紹介されているからです。

また、日本人のAutoCADユーザー間のコミュニティ活動も活発に行われているため、最新の機能に関する運用方法や、トラブルシューティングの方法についても、検索したり、直接尋ねたりしやすいと言えます。

CAD運用が初めての場合は分からないことが多く作業が遅々として進まないことも珍しくありません。AutoCADであれば豊富な情報環境を活かして、そのようなもどかしさを軽減することができるでしょう。

AutoCADの主な機能

autocadの操作画面

それでは具体的に、AutoCADはどのような機能をユーザーに提供しているのでしょうか。基本的なCAD機能に加え、AutoCADは以下のような機能を提供していることが多くの人気を集めています。

高度なモデリング・ビジュアライズ機能

AutoCADはポピュラーなCADソフトとして知られているだけ、3Dモデリングにおける充実の機能を備えているのが特徴です。各種モデリングツールを使ってリアルな3Dオブジェクトを作成し、照明なども状況に応じて生成することで、ディテール表現に心ゆくまでこだわることができます。

また、点群データを使って既存の構造物を3Dモデルに変換したり、3Dモデルをレンダリングしてよりフォトリアルな演出を加えるといった、ビジュアライズ面の機能も充実しています。AutoCADのレンダリングはクラウド上でも実施することができ、使用しているマシンのスペックに不満がある場合でも安心です。

クラウド・モバイルを活用した共有機能

AutoCADならではの強みとして知っておきたいのが、充実のクラウド・モバイル機能についてです。専用のクラウドストレージがAutoCADユーザーには提供されるので、これらを経由して図面情報などを共有すれば、関係者間の情報共有をメールやUSBを使うよりもはるかに効率的に行えます。

また、クラウド上でデータの編集やフィードバックも実行することができるので、関係者間のコミュニケーションスピードを加速させる上でも役に立つでしょう。

モバイル機能は、AutoCADはiPhoneやiPadから使用することができるというものです。基本的な機能をこれらのモバイルデバイスから利用することができるため、リモート環境や出張先など、手元に本格的な作業環境がない場合でもその場でデータの閲覧・編集を行うことができます。

APIやコマンドを使った作業効率化機能

AutoCADは基本的に手動での作業が必要ですが、日々発生するルーティンワークなどについては、ある程度自動化することも可能です。その際に役立つのがAPIやコマンドで、APIはJavascriptなども活用し、データベースとの自動連携を行うことで情報共有を効率化できます。

また、コマンド機能はオブジェクトの個数計算などを必要に応じてコマンドを実行することで可能になるものです。いずれの機能もある程度AutoCADに慣れてきたタイミングで非常に重宝するものなので、積極的に使い方を吸収していくと良いでしょう。

 AutoCADは無料で使える?

AutoCADの利用に当たって、気になるのがAutoCAD利用に伴う料金についてです。CADソフトの中には無料でインストールができるものもありますが、結論から言うとAutoCADは有料プランを契約しなければ継続して利用することはできません。そのため、AutoCADを利用する際には継続して費用が発生することもあらかじめ理解しておきましょう。

ただ、初めてのAutoCAD利用の場合は、例外的に30日間の無料体験版を利用することができます。無料体験版の利用は、メールアドレスと電話番号があれば誰でも可能なので、まずは体験版の利用から使い心地や使い方をチェックしてみることが大切です。

【2024】建設のDXとは?実現できることとよくある課題

AutoCADの料金プラン

autocadの購入画面

AutoCADは有料のサービスですが、その料金プランには大きく分けて

  • AutoCAD
  • AutoCAD Plus

の2種類が存在します。まず、前者のAutoCADは2D作図から3Dモデリングまで、基本的なAutoCADの機能を全て備えたスタンダードモデルです。初めてのAutoCAD利用の場合は、こちらのプランを選んでおけば問題ないでしょう。

そして後者のAutoCAD Plusですが、こちらは上で紹介したツールセットが同梱されているアップグレード版になります。通常のAutoCADでは不足する、各種業界に特化した機能を求めるという場合は、こちらのプランを選ぶことをおすすめします。

料金についてはAutoCADが年間7万1,500円から、AutoCAD Plusが年間23万1,000円からとなっています。料金の支払いは1年おき、あるいは月額で発生する点を考慮して製品を選びましょう。

AutoCAD AutoCAD Plus
特徴 基本的な2D・3D機能を備えたスタンダードモデル 各種業界に特化したツールセットを備えたアップグレードモデル
料金 7万1,500円/年〜 23万1,000円/年〜

AutoCADについてのまとめ

この記事では、AutoCADの利用を検討している方が知っておきたい、AutoCADの基本的な機能や強み、料金プランなどについて解説しました。AutoCADは世界で最もポピュラーなCADソフトということもあり、CADソフトにおいて特にこだわりがない場合は、とりあえず導入しておいて損することはない製品です。

ハイエンドな業務にも対応できるAutoCADは、多機能な分使い方を学ぶのにも時間を必要とします。CAD運用を検討している場合は、早めに導入を検討することが大切です。

最新情報をチェックしよう!