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【2024】ブラザーの横型マシニングセンタSPEEDIOとは?優良機種M200×3とM300×3を紹介!

自動車やIT機器など多種多様な機械部品の製造を可能にした工作機械の中でも、横型マシニングセンタは優れた加工精度を有しています。また工程の省人化や生産性も向上するため、多くの企業が導入を進めているのが現状です。

本記事では横型マシニングセンタの中でも加工精度に特化し、工程の自動化も実現したブラザーの横型マシニングセンタである、SPEEDIOを詳しく解説します。さらに優良機種である、M200×3とM300×3も紹介するので自社導入時の参考にして下さい。

ブラザー株式会社とは?

ブラザー株式会社とは?

1908年にミシン修理業を中心に創業を開始し、現在に至るまで多様なサービスを展開してきた総合機械メーカーがブラザー株式会社です。現在は日本のみならず世界各国に40以上の拠点を構え、複合機やプリンターをはじめとした情報通信機器を中心にさまざまな事業を手掛けています。

特に現在全グループの売上比率の80%以上を海外シェアが占めるなど、世界的な事業展開を進めている企業です。

進化を続けるブラザーのマシニングセンタ

ブラザーは創業当時においてはミシンの修理業を手掛け、修理に必要な部品を内製化するために工作機械の開発を始めました。それから現在に至るまでブラザーはさまざまな製品を開発し、多機能な工作機械を世に送り出しています。

特にプログラミングによって多様な切削工具の自動交換や高精度な加工を実現した、横型マシニングセンタは世界中で高いシェアを占めているのが現状です。ブラザーの横型マシニングセンタは、自動車やIT関連製品などの部品製造分野において高い評価を得ています。

さらに現在ブラザーは加工部品の自動搬送・供給を可能にした装置も開発を手掛け、生産工程の省人化など進化を続けているのも特徴です。下記にプログラミングをはじめとしたITツールにより、生産体制の自動化に成功したスマートファクトリーに関する記事を添付するので参考にして下さい。

【2024】スマートファクトリーとは?自動化のメリットと注意点

ブラザーの優れた省エネ技術

マシニングセンタは、主軸用モーターの回転により製品を切削・加工する工作機械の1種です。ブラザーの横型マシニングセンタはこの主軸のローター部分に永久磁石が埋め込まれている、省エネ効率の高いIPMモーターを搭載しています。

したがってブラザーの横型マシニングセンタは通常の主軸用のモーターである、誘導モーターに比べ回転・停止のレスポンス速度が速いので、省エネルギーで効率的な切削・加工が可能です。一方誘導モーターを使用した一般製品は回転・停止を何度も繰り返さなければいけないので、ブラザー製品に比べて省エネ効率が低くなります。

ブラザーの高度な技術力

ブラザーの高度な技術力

マシニングセンタは機械中心部に設置された主軸を回転させ、その先端に設置された研削工具で製品を加工します。したがって主軸の径によって機能が異なり、主軸の径が細ければ機械も小型な反面、回転数は高くなるのが一般的です。

一方主軸の径が太くなれば機械が大型になり、研削力も高くなります。ブラザーの横型マシニングセンタの主軸30番製品は、より太い主軸を使用している一般的な主軸40番製品よりも研削性が高いです。

さらにブラザーは自社で生産機器と制御装置の双方の開発を手掛ける「機電一体開発」により、工具交換や生産部品移動などの効率を高めています。下記の記事には製造業における生産機器と制御装置の高精度な連携を行い、生産性のデジタル化に成功した製造業DXに関する記事を添付しますので参考にして下さい。

【2024】製造業DXとは?実現できることとよくある課題

横型マシニングセンタとは?

加工する製品と切削工具を備えた主軸が水平に位置し、製品の切削・加工が可能な工作機械が横型マシニングセンタです。切削・発生した切り粉や切りくずは下部に落下し、加工面に堆積しないので精度の高い製品加工ができます。

横型マシニングセンタを使用してコラム・サドル・テーブルの3つの部分を稼働させれば、X・Y・Zの加工軸に対応した複雑な形状の加工が可能です。

SPEEDIOとは?

ブラザー株式会社がマシニングセンタに関する自社のノウハウを結集し、多種多様な製品の加工を可能にした横型マシニングセンタがSPEEDIOシリーズです。ブラザー社製シリーズの横型マシニングセンタは、機能によってW(SPEEDIO W1000×d2)・M(SPEEDIO M300×d1/M300×d1-5AX)・H(H550×d1)シリーズに分類されています。

では下記にそれぞれの特徴を表記し、詳しく解説しますので参考にして下さい。

機種 特徴
SPEEDIO Wシリーズ 主軸30番の加工領域を超えた広いエリアの加工が可能
SPEEDIO Mシリーズ 多面加工から旋削・マシニングの複合加工まで幅広い製品加工を実現
SPEEDIO Hシリーズ コンパクトなサイズで大型部品の加工や多面加工を実現

SPEEDIO Wシリーズ

主軸30番を搭載して幅広い加工エリアを確保することにより、大型製品の加工も実現したブラザー製の横型マシニングセンタがWシリーズです。複数の製品を同時に加工できる機能や、主軸30番の加工領域を超えた広いエリアの加工を可能にしています。

また機械内に多様な治具を据え置けるので、大型製品の加工だけでなく小物部品の加工も可能です。製品設置テーブルの最大積載量も従来モデルより100㎏増しで設計し、以前にもまして大型製品の加工や治具設置を可能にしました。

SPEEDIO Mシリーズ

多面加工から旋削・マシニングの複合加工まで幅広い製品加工を実現したブラザー製横型マシニングセンタがSPEEDIO Mシリーズです。中でもブラザー社製SPEEDIO M300×d1は複合加工や旋削だけでなく多面加工も可能な高機能機種で、加工可能な製品の種類を増やすために28本マガジンを搭載しています。

また同シリーズのM300×d1-5AXは同時5軸加工を実現した機種で、この機能により複雑な形状の製品の高精度加工が可能です。さらに機械内に広めの治具設置エリアを確保することにより、多種多様な製品加工を可能にしています。

SPEEDIO Hシリーズ

コンパクトなサイズであるにも関わらず広い加工スペースを確保し、大型部品の加工や多面加工を可能にした横型マシニングセンタが、ブラザー社製SPEEDIO Hシリーズです。HシリーズはSPEEDIOで最初に開発された横型マシニングセンタで、シリーズの該当機種であるH550×d1は現在需要が高まっているEV車用の大型アルミ部品や、アルミホイールなどの製品を加工できます。

新開発のマガジンでは、一度の加工で30本もの工具の設置が可能なので、工具の自動交換も可能です。

SPEEDIOの優良機種 「M200×3」「M300×3」を紹介

ブラザー社のSPEEDIOは優れた機能と高い生産性を誇る、ブラザー社製の横型マシニングセンタです。その中でも機能性に富み、省人化にも対応可能なコンパクトマシニングセンタがM200×3とM300×3です。

両機種ともブラザー社の工作機械の中でも主力製品として多くの企業に導入されています。ここからはそれぞれの製品を詳しく紹介するので、自社導入時の参考にして下さい。

M200×3

SPEEDIO専用オプションの高機能ローディングシステムであるBV7-870の設置が可能で、省人化による工場自動化が可能な機能を有した横型マシニングセンタがブラザーSPEEDIO M200×3です。マシニング加工と旋削加工が1台の機械で行えるので、導入すれば生産工程を短縮できます。

また機械側面にローディングシステムであるBV7-870を設置できるので、狭めのスペースにも収納可能で設置場所に困らない点もメリットです。

M300×3

ブラザーSPEEDIO M300×3は、加工する製品を設置するテーブルを従来モデルと比べて広めに設計・生産された横型マシニングセンタです。鉄やアルミなどの大型製品の加工に対応するため従来品よりも切削トルクをアップし、加工精度を高めることに成功しました。

またブラザーSPEEDIO M300×3は切削軸のクランプ力の増強に成功することで、切削工具の長寿命化や高い加工精度を得られる点もメリットです。

SPEEDIOの優良機種 「M200×3」「M300×3」を導入するメリット

近年の製造業の自動化の流れに伴い、製造現場にブラザーSPEEDIO M200×3やM300×3のような横型マシニングセンタを導入する企業が増加しているのが現状です。製造現場にブラザーSPEEDIO M200×3やM300×3を導入するメリットには

  • 複合加工機として活用できる
  • 工程短縮・加工精度向上
  • 専用アンローダーロボットとの組み合わせが可能

などの点が挙げられます。ではそれぞれのメリットを詳しく紹介します。

複合加工機として活用できる

複合加工機として活用できる点も、ブラザーSPEEDIO M200×3やM300×3を導入するメリットの1つです。自動車用部品や電化製品、IT機器など製造する部品の種類によって形状はさまざまで、形状次第でマシニンング・旋盤加工機を使い分けなければいけません。

そこでブラザーSPEEDIO M200×3やM300×3を導入すれば、1台でマシニング・旋盤加工を手掛ける複合加工機として活用できます。その結果として、生産における省人化や生産効率を高めることも可能です。

工程短縮・加工精度向上

ブラザーSPEEDIO M200×3やM300×3を導入すれば、前述のようにマシニング・旋盤加工を1台で行えるので、省スペース化を実現して工程短縮できます。また両機種ともに旋削加工からのマシニング加工へ移行する際に、加工製品の運搬が不要なので作業時間の短縮も可能です。

品質面においても旋盤による旋削加工からマシニング加工に移行する際の運搬が不要なため、キャッチングに伴う誤差がないので加工精度が向上します。

専用アンローダーロボットとの組み合わせが可能

ブラザーSPEEDIO M200×3は専用のアンローダーロボットである、「BV-780」との組み合わせが可能な点もメリットの1つです。加工工程にアンローダーロボットを組み込めば、加工製品の着脱・運搬を自動で行ってくれるので省人化や労力の軽減に繋がります。

また「BV-780」はブラザーSPEEDIO M200×3の側面に設置できるうえに、複合加工機の制御盤にコントローラを内蔵できるので省スペースでの設置が可能です。

大きめの製品の加工が可能

大きめの製品の加工が可能な点も、ブラザーSPEEDIO M200×3やM300×3を導入するメリットです。特にM300×3に関しては従来製品のテーブルサイズはΦ140で設計されていましたが、新機種はテーブルサイズをΦ170まで拡大しました。

この変更に伴って従来よりも治具を設置できる範囲も拡大し、大きめの製品の加工が可能になりました。

SPEEDIO「M200×3」「M300×3」を導入して生産力を高めよう

 

SPEEDIO「M200×3」「M300×3」を導入して生産力を高めよう

今回はブラザーの横型マシニングセンタSPEEDIOを詳しく解説し、その中でも優良機種であるブラザーSPEEDIO M200×3とM300×3を紹介しました。近年の自動車やIT製品、家電製品などの高性能化に伴い、部品製造にも高い精度が求められているのが現状です。また製造業においてはDX・自動化が普及し、今後の生産性を高めるためにもその動向に適した工作機械を選ばなければいけません。

そのような状況下でブラザーの優良機種である、横型マシニングセンタブラザーSPEEDIO M200×3とM300×3を導入すれば、自社の生産力を高めることができます。現在自社製造ラインへの横型マシニングセンタの導入を検討しているのであれば、本記事を参考に一度 ブラザーSPEEDIO M200×3とM300×3の導入をご検討ください。

 

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