建築・土木設計の仕事や図面の作成でCADソフト「Jw_cad」を使うことがあります。しかし、Jw_cadの使用経験がなく、これから操作を覚えたい超初心者という方もいるでしょう。そこで、Jw_cadの超初心者におすすめの学習方法や陥りやすい注意点について解説します。
Jw_cadの超初心者とは
Jw_cadの超初心者は、CADソフトが未経験で基本的なことを知らない方を指します。「Jw_cad」とは、「ジェイダブルキャド」と読み、広く知られたCADのフリーソフトのことです。
Jw_cadには図面作成に使用する線の描画や図形の編集、レイヤー操作機能があります。超初心者にとっては学ぶことが多いツールです。そのため、ソフトの基本的な使い方や画面の操作方法がまったくわからない方は「超初心者」に該当するのです。
Jw_cadで超初心者が学ぶべきこと
Jw_cadでは、線や円を引く操作やレイヤー機能などの使い方を学ぶと良いでしょう。特に、ショートカットの機能は、実際に使って学びます。例えば、クロックメニューやパーツの呼び出しです。
クロックメニューでは、操作する方向をマウスで動かすことで特定の機能を使えます。また、パーツの呼び出しでは、読み込む操作で画面上に出すことができます。そのため、最初からパーツを製図しなくても、用意することができます。
これらの機能について、建築・土木設計で初めて聞く方は、1から学ぶことをおすすめします。
Jw_cadの超初心者がやった方がいいこと
Jw_cadの超初心者は、CADソフトを使ったことがない人も多く、基本的なことから始める必要があります。そこで、超初心者がやった方がいいことを紹介します。
Jw_cadのソフトをパソコンで使えるようにする
Jw_cadの超初心者の中には「まだソフトのダウンロードをしていない」という方もいます。そこでまずは、Jw_cadのソフトをダウンロードするところから始めます。
ダウンロードページ:JWW HOME PAGE
Jw_cadのソフトをダウンロードする際は、パソコンのスペックや動作環境を確認することが大事です。特にOSがMicrosoftのWindowsにのみ対応しており、Macや他のOSでは動作を保証されていません。
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また、Windows 8、10、11の3つの最新OSのみ対応です。いずれも32bitと64bit向けのパソコンです。そこで、自分のパソコンがスペックを満たしているか確認する必要があります。ちなみに、処理に優れた64bit版が一般的にはおすすめです。
さらに、動作性能を上げるためにスペックの高いGPUやコアプロセッサのパソコンを用意すると快適に使えるでしょう。もちろん超初心者の段階で気にする必要は大きくありません。操作の気になる人だけチェックしておくことです。
書籍や動画、ネット記事で学ぶ
ダウンロードができたら、書籍や動画、ネット記事で学ぶことです。これがダウンロード後の最初のステップとなります。
Jw_cadの超初心者は、ダウンロードしてすぐに操作や機能を使いこなすことはできません。通常は、基本の使い方や操作・機能を知るところから始めます。具体的には、ツール画面の左右バーにあるボタンや上部の「編集」「設定」かを把握することです。
そこで、基本を学べる書籍や動画、ネット記事を活用します。学習用の書籍は「教本」とも呼ばれており、目次があって内容がしっかりしています。そのため、超初心者が学ぶのに向いています。書籍の中で基本的な用語も解説してくれます。また、書籍の費用が負担に感じる方は、無料の動画やネット記事で学ぶことがおすすめです。最近では、動画サイトに基礎や使い方を学べるコンテンツが豊富に揃っているため、探すのに苦労はしません。
ただし、無料のサイト情報は学ぶために作られておらず、学習内容にそって体系的に整理されていません。その中には、間違った知識や方法を提供しているケースもあります。複数のコンテンツを比較、もしくは横断的に見て学ぶ必要があります。
セミナーに参加する
最後は、セミナーを活用して講義に参加しながら学ぶことです。
ネットを使って独学で学ぶ方法は、費用をかけずに済みますが、あまり効率が良い方法とはいえません。なぜなら、独学のために「何から学んでよいのかわからない」という人も多いからです。
セミナーは短期間で効率的に学ぶことができます。それも必要なことを実体験しながらです。セミナー費用を支払うことにはなりますが、ムダな時間を過ごさずにCADソフトを使いこなせるようになります。そのため、費用対効果としては、セミナー学習のほうが効率がよいでしょう。Jw_cadの超初心者が使い始めるための最短の道です。
こちらの受講セミナーでは、超初心者向けの「Jw_cad基礎セミナー」があります。最速の2日間でセミナーが完了する講座です。
対面学習だけでなく、ライブウェビナー向け、eラーニングのセミナーもあるため、自宅で学びたい人にも対応しています。
Jw_cadの超初心者がJw_cadを始めるメリット
超初心者がJw_cadを始めるメリットは次の3つです。
メリット1.シンプルな画面と使いやすさで超初心者向け
メリットの1つ目は、Jw_cadなら超初心者でも使いやすいシンプルな画面設計をしていることです。余計な装飾や機能が少なく、必要なことを最小限の操作で可能です。
また、ファイル形式はJWW、DXF、JWC、P21、SFCの5つのみに対応しています。余計なファイル形式は読み込みません。CADのファイルのみを取り扱うソフトです。
メリット2.途中で有料移行やプレミアム変更の必要がない
Jw_cadは、ずっと無料のフリーソフトで有料になることがない点がメリットです。有料なCADソフトには「AutoCAD」「SolidWorks」があります。これらの有料CADソフトには、最初に無料版から始まり、有料版の移行や機能アップグレードを経て料金が発生する仕組みです。しかし、Jw_cadに「無料体験版」や「機能制限版」はなく、最初から最後まで同じ機能のまま無料で使い続けることができます。
また、建築事務所でCADソフトを超初心者向けに採用したいときにもメリットがあります。それは有料CADソフトよりもJw_cadの導入がスピーディなことです。逆に有料CADソフトは導入に時間がかかります。
そのため、迅速に導入して利用を開始したいときは、Jw_cadが向いているのです。CADソフトを導入したい事務所にとってもJw_cadはおすすめです。
メリット3.使う人の多さから情報がすぐ手に入る
3つ目のメリットは、Jw_cadの使い方やトラブル解決といった多くの情報をネットから集められることです。すでに多くの利用者がいるため、情報が豊富です。
簡単な情報ならネット検索で、利用トラブルなら公式の相談室で探すことができます。例えば、多くの個人ブログやワードプレスページが、サイト内で使い方を説明しているのです。また、公式サイトの「Jw_cad 相談室」には、ユーザーからの超初心者向け情報も豊富に提供されています。
Jw_cadの超初心者がよく陥る注意点
ソフトを使用する際に、Jw_cadの超初心者がよく陥ることがあります。そこで、以下に注意事項を4つ挙げます。
初期設定を怠る
1つ目は、CADソフトとしての初期設定をせず、使い始めることです。超初心者のミスにはこれが多く、「オートセーブ」や「描画の初期設定」を確認せずに使って、想定外の不具合が起きるのです。
ソフトの導入後は、上の「設定」タブから各種設定が変更できるため、ダウンロード後は現在の設定を確認します。「基本設定」を押して、それぞれのタブにある項目について見ます。そして、ネット情報などを参照しながら、個別に設定しましょう。
変更が必要なければそのままでも構いません。しかし、使いやすくするには、設定を理解する必要があるのです。
直感的操作性ではない
2つ目は、Jw_cadにスマホやタブレットのような「直感的な操作」を期待することです。線や円を描くというツールでよくある誤解です。Jw_cadはパソコンだけで使うCADソフトで、マウスを動かして初めて各種機能を使うことができます。
Jw_cadにはオート機能もありますが、基本は数字を細かく設定し、最低限の慣れが必要です。上記のような設定とマウス操作のツールという認識が必要です。
直接のサポートがない
3つ目はサービス提供者による直接のサポートがないことです。CADソフトの多くは有料で、サポートが費用に含まれています。しかし、Jw_cadは自分で学習して使えるようになる必要があります。ただし、先述のように一般利用者の情報は豊富なため調べればすぐに分かることばかりです。
搭載のない機能は個人で拡張する必要がある
4つ目はJw_cadに余計な機能が搭載されていないことです。特に建築関連に特化しており2D専用のフリーソフトです。追加機能はマクロなどで拡張できますが、基本的には個人で対応しないと使えるようにはなりません。そのため、拡張は超初心者が手を出すのはまだ早く、Jw_cadに搭載された機能内での使用が基本となります。
Jw_cadの超初心者についてまとめ
Jw_cadは超初心者が使いやすい無料のCADソフトです。セミナーに参加するなどしてすぐに使い方を覚えたいところです。そうすれば建築設計の実践使用にもすぐに通用します。しかし、フリーソフトで機能が限られるなど、超初心者に陥りがちな注意点もあります。以上を踏まえて、Jw_cadを使いこなすための準備を始めましょう。