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【2024】AutoCADのコマンド一覧表!よく使うコマンドや表示されない場合の対処法とは?

AutoCADの作業を効率化したいときに役立つのが「コマンド」と呼ばれている機能です。
特定の機能を簡単な文字列で呼び出せる便利な機能ですが、数が多く覚えきれないとお悩みの方もいるはずです。

そこでこの記事では、AutoCADのよく使うコマンドを一覧表にまとめました。
コマンド入力の例やコマンド入力画面が表示されない場合の対処法も解説しているので、業務効率化の参考にしてみてください。

AutoCADのコマンドとは

AutoCADのコマンドラインの位置

AutoCADの機能のひとつである「コマンド」とは、特定の文字列を入力することでツールを呼び出せる便利な機能のことです。上画像に示すコマンドライン(コマンドウィンドウ)に入力することでコマンド機能を利用できます。

またAutoCADでコマンドを利用する理由としては、ソフトウェア自体に搭載されている機能が多すぎるためです。マウスでひとつひとつのツールを探し出すのに時間がかかるほか、深い場所まで入り込まなければツールが見つからないことも少なくありません。

一方でAutoCADのコマンドを理解しておけば、コマンドラインに入力するだけで簡単にツールを呼び出せます。文字列を覚える必要はありますが、一度覚えてしまえば業務効率化も夢ではないため、ぜひ本記事で紹介するコマンド一覧表を参考にしてみてください。

AutoCADのコマンドとショートカットとの違い

コマンドと似た機能のひとつに「ショートカット」というものがあります。
AutoCADで利用できるショートカットとは、特定の操作を瞬時に実行できる機能であり、コマンドのツールを呼び出す機能とは異なる目的で利用するのが一般的です。

コマンド ショートカット
目的 AutoCADのツールを呼び出す AutoCADの操作を効率化する
入力例 L(線分) Ctrl +C(コピー)
コマンドラインの使用 必要 不要

ショートカット機能は、AutoCADを問わずパソコン操作で頻繁に利用するショートカットキーがベースになっています。普段からパソコン操作に慣れているという人であれば、直感的にショートカット機能を活用できるでしょう。

また、AutoCADで利用できる主な機能について知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。ソフトウェアの概要や機能情報をわかりやすくまとめています。

【2024】AutoCADの使い方で覚えておくべきポイントは?初心者向けに解説

AutoCADでよく使うコマンド一覧表

AutoCADで利用できるコマンドは100種類を超えるため、その中でも業務で頻繁に利用するコマンドだけを厳選して一覧表にまとめました。

また、AutoCADのコマンドは短い文字列で入力できる簡易コマンド、正式な文字列を利用する通常コマンドの2タイプが存在します。以下のコマンド一覧表にはそれぞれの文字列をまとめているので、自分が覚えやすいほうのコマンドを活用してみてください。

作図に利用できる便利なコマンド一覧表

作図に利用するツールは、以下に示すコマンドで簡単に起動できます。

機能 簡易コマンド 通常コマンド
線分ツールを起動する L LINE
四角形ツールを起動する REC RECTANGLE
円形ツールを起動する C CIRCLE
ポリラインツールを起動する PL PNLYLINE
弧ツールを起動する A Arc

作図ツールは、AutoCADを操作するうえで欠かせない機能です。
普段から「マウスでひとつずつツールを選ぶのが面倒だ」と感じている方は、コマンドを活用してみてください。

図形の編集に利用できる便利なコマンド一覧表

AutoCADの作図をさらに効率化する「図形編集」に役立つコマンドを以下にまとめました。

機能 簡易コマンド 通常コマンド
指定したオブジェクトを移動する M MOVE
複数のオブジェクトを結合する J JOIN
オブジェクトを分解する X EXPLODE
既存のオブジェクトを平行に作図する O OFFSET
複数の平行な線分を作成する ML MLINE
線・オブジェクトを延長する EX EXTEND
オブジェクトをグループ化する G GROUP

本項で紹介したコマンドは「図形を少し調整したい」「形状を自由に変えたい」といった場合に利用できます。AutoCADを利用した業務では、修正作業なども発生しやすいので、普段から利用する機能のコマンドを覚えておきましょう。

図面作成の補助として役立つコマンド一覧表

図面に掲載するテキストや寸法などを入力する際に、役立つコマンドを以下にまとめました。

機能 簡易コマンド 通常コマンド
マルチ引出線のオブジェクトを作成する MLD MLEADER
直線における長さ・角度・座標を記入する DBA DIMBASELINE
弧長寸法を記入する DAR DIMARC
角度寸法を記入する DAN DIMANGULAR
円・円弧の中心線を記入する DCE DIMCENTER
座標寸法を記入する DOR DIMORDINAT
寸法、参照などの調整パラメータをコントロールする PAR PARAMETERS

寸法関連のコマンドは類似の文字列が多いので注意が必要です。
通常コマンドは名称の意味そのままの入力ですので、使い分けが難しいとお悩みの方は通常コマンドを利用し、慣れてきてから簡易コマンドへ移行するのが良いでしょう。

図面作成の準備に役立つコマンド一覧表

図面作成の前段階である準備・設定に役立つコマンドをまとめました。

機能 簡易コマンド 通常コマンド
画層プロパティを表示する LA LAYER
寸法の表示形式・スタイルを設定する DSTYLE DIMENSION STYLE
寸法スタイルを管理・作成・修正する DIMSTYLE DIMENSION STYLE MANAGER
図面のレイアウトタブを作成する LO LAYOUT
レイアウトからモデル空間のビューポートに切り替える MS MSPACE

AutoCADの図面を作成する際には、レイヤー設定といった準備が必要です。
ただ設定には時間がかかることが多いため、コマンドを利用して効率的に準備できる体制を整えておくことをおすすめします。

作業効率化に役立つ高度なコマンド一覧表

AutoCADの操作をさらに効率化したい人向けに、高度なコマンドを紹介します。

機能 簡易コマンド 通常コマンド
図面を外部参照する X XREF
エラー発生時に修復可能な図面をリスト化する DRM DRAWINGRECOVERY
図面データを外部ファイルに結合する DX DATAEXTRACTION
外部参照でAutoCADのパレットを開く ER EXTERNALREFERENCES
図面内のオブジェクトを他のファイル形式で保存する EXP EXPORT

頻繁に利用するものであありませんが、積極的に業務効率を目指している人に活用してほしいコマンドです。AutoCADではほとんどすべての機能にコマンドが割り当てられているので、ぜひコマンド一覧表を活用してみてください。

AutoCADのコマンド使用例

コマンドラインLAYERの入力

AutoCADでコマンドを入力し、起動するまでの手順を画像付きで解説します。
今回は「画僧プロパティに新規レイヤーを追加して、線分を作成する」という手順でコマンドを使用します。

まずは上画像と同様に、コマンドラインに「LAYER(もしくはLA)」と入力してください。
すると、以下の画僧プロパティが表示されました。

AutoCADの画層

画僧プロパティの新規作成ボタンをクリックして「線分」というレイヤーを追加したら、画僧プロパティのウィンドウを閉じます。そして改めて線分を入力するために、コマンドラインに「LINE(もしくはL)」と入力しましょう。

コマンドラインLINEの入力

あとは線分を書き込むだけで作業が完了します。
マウス操作の手間を減らせるので、ぜひコマンド機能を活用してみてください。

またコマンド含めてAutoCADの基本操作を基礎から学びたい人は、セミナーを受講して知識や技術を身に付けるのがおすすめです。以下のセミナーでは会場・ウェビナー・eラーニングとしてAutoCADのことを学べます。

AutoCADのコマンドエラー対処法

AutoCADのコマンドを利用するときのエラー対処法をまとめました。
うまくコマンドを利用できない場合には、以下の方法で解決してみてください。

コマンドラインが表示されない

コマンドラインが表示されておらず入力ができないのは、誤ってコマンドラインを消してしまっているのが原因です。ワークスペースにコマンドラインが表示されていない場合には「Ctrl+F9」のショートカット機能を使って再表示しましょう。

AutoCADのコマンドラインの左側にはウィンドウを閉じるバツ印が表示されているので、誤って消してしまった方は「Ctrl+F9」で解決すると覚えておきましょう。

不明なコマンドと表示される

コマンドラインにAutoCADのコマンドを入力すると「不明なコマンド(Unknown command)」と表示される場合があります。上記のコマンドが表示される理由としては、以下の理由が考えられます。

  • 正しい文字列で入力できていない
  • カスタマイズによりコマンドの文字列が変わっている
  • 目的と異なるプランを契約している

例えば、AutoCAD Plusに搭載されているコマンドは、通常のAutoCADでは利用できません。
一度契約プランや文字列の内容が間違っていないか確認してみてください。

また、本記事で説明した2D図面を作成する際に使える機能とは別に、3D図面を作成する機能を学びたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。AutoCADの3Dモデリング機能について解説しています。

【2024】AutoCADの3Dモデリング機能とは?手順や基礎を解説

AutoCADのコマンドについてまとめ

AutoCADの作業を効率化したいのなら、コマンド機能を利用してすぐにツールを呼び出せる練習をしておくのがおすすめです。

AutoCADのほとんどすべての機能にコマンドが割り振られているので、本記事で紹介したコマンドを参考にしながらAutoCADをマスターしてみてください。

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