年々CADオペレーターの需要が高まりつつある現代において、CADオペレーターの仕事に就きたいと考える方もいるのではないでしょうか？
多くの条件を加味したうえで、CADオペレーターを目指すかと思いますが、特に気になるのが「年収」という方は多いでしょう。
Web上で調査すると一部では「CADオペレーターの年収は低い」という声もあり、不安に思う方も一定数いるかと思います。
そこで本記事では、CADオペレーターの年収について詳しく解説します。また、年収の上げ方や求められるスキルについても解説するため、これからCADオペレーターを目指す方だけでなく、現役の方もぜひご一読ください。
CADオペレーターの主な仕事内容
CADオペレーターとは、CAD（コンピューター支援設計）というソフトを使用し、設計図や図面の修正・調整を行う仕事です。
デザイナーや設計士の指示に従い仕事を行いますが、CADオペレーターの中には図面を作成したりデザイナーや設計士に指示を出す方もいます。
また、「製造業界」「建築業界」「土木業界」など業界によってもCADオペレーターの仕事内容は異なります。ただし、どの業界でCADオペレーターを目指すとしても、その業界に関する専門知識が必要となります。
そのため、CADオペレーターを目指すのであれば、CADに関する知識だけでなく目指す業界を絞り、業界に関する勉強をすることが大切です。
CADオペレーターの平均年収
CADオペレーターの年収がどのくらいなのか気になるところでしょう。
厚生労働省が提出している「令和4年賃金構造基本統計調査の結果」におけるCADオペレーターの平均年収は「461.8万円」となっています。この数字だけを見ると高いのか安いのかわかりません。
そこで、国税庁が提出している「令和４年分 民間給与実態統計調査」を見ると、日本全体の平均年収は「458万円」となっています。CADオペレーターは日本全体の平均年収と比較すると、高い傾向にあります。ただし、就職する業界や企業、年齢、雇用形態によって年収は様々であり、一概に高いとは言えないでしょう。
では、ここからCADオペレーターの平均年収を下記2つの種類別に解説していきます。
- 年齢別
- 雇用形態別
年齢別
CADオペレーターの年齢別平均年収は以下の表を参照ください。
| 年齢 | 年収 |
| 20歳〜29歳 | 約350万円 |
| 30歳〜39歳 | 約370万円 |
| 40歳〜49歳 | 約410万円 |
| 50歳〜59歳 | 約430万円 |
あくまでも年齢別平均年収のため、先述した平均年収に達していない理由としては「雇用形態」「就業者の年代による偏り」などが挙げられます。
雇用形態別
次に雇用形態別年収を紹介します。
| 雇用形態別 | 年収 |
| 正社員 | 約550万円 |
| 派遣社員 | 約300万円 |
| フリーランス | 約250万円〜 |
| パート・アルバイト | 約200万円 |
上記表を見て分かる通り、正社員が1番多いことがわかります。フリーランスに関しては上限・下限ともになく、自身の頑張り次第では正社員にも劣らない年収を得ることも可能でしょう。
ただし、年収を上げたいからといっていきなりフリーランスとして活動するのはかなりハードルが高いと言えます。まずは企業に就職して現場での経験を積んでから独立するのも遅くはありません。
引用：職業情報提供サイト
CADオペレーターの年収は何で決まる？
CADオペレーターの年収はどのように決められるのでしょうか？条件としては以下の3点です。
- 実務経験
- 習得している資格やスキル
- 実績や成績
実務経験
CADオペレーターとしての年収の多くは実務経験によって決められることが多いでしょう。
先述した「年齢別」の表を見て分かる通り、年齢が上がるにつれて年収が上がることがわかります。実務経験が長ければ長いほど、スキルが身についているとわかり、専門知識を保持しているとわかる材料になります。
CADオペレーターは資格を取得することでスキルの証明が可能ですが、それ以上に現場での経験が重要な職種です。そのため、実務経験を積めばおのずと年収も上がるでしょう。
習得している資格やスキル
習得している資格やスキルによって年収が決められることもあります。
CADオペレーターに限らずですが、多くの業界で求められる人材の条件として「希少性」が挙げられます。この希少性とは、CADオペレーターの中でも他の人にはないスキルや資格を指します。
もちろん、自分にしかないスキルや資格を身につけることは決して簡単なことではありません。しかし、希少性が高い資格やスキルを身につけることができれば業界では重宝されるため、年収が高い傾向にあります。
実績や成績
年収が決める条件として実績や成績も挙げられます。
例えば、CADオペレーターとして「1年間に〇〇個の製図を作成した」「製図したモノが表彰された」など具体的にあれば年収が高くなるでしょう。なぜなら、実績や成績はその人のスキルを示すモノであるからです。
実務経験や資格というのはその人の細かい能力値までを測ることは難しいです。ですが、実績や成績は能力値を細かく測ることが可能であるため、年収を決める・上げるうえでも1番重要だと言えるでしょう。
CADオペレーターの年収をアップさせる方法
CADオペレーターとして年収をアップさせる下記4つの方法を紹介します。
- 取得難易度の高い資格を取得する
- 複数のCADソフトを操作できるスキルを身につける
- 個人事業主として活動する
- 大手企業に転職する
取得難易度の高い資格を取得する
CADオペレーターに関する資格は数多くあり、取得難易度が高いほど他のCADオペレーターとの差別化を図ることができ年収アップへと繋げられるでしょう。
一方で取得難易度が低い資格はそれだけ保持している人が多い傾向にあります。先ほど先述した「希少性」という視点から見ても取得難易度の高い資格は希少性を出せる方法にもなります。
ただし、いきなり取得難易度の高い資格に挑戦してもハードルはかなり高く、資格によって受験資格すらないケースもあります。まずは簡単な資格から段階を踏んで挑戦しましょう。
複数のCADソフトを操作できるスキルを身につける
CADソフトというのは1つではなく、ソフトによって特徴があります。自身が目指す業界において使用できるCADソフトを操作するスキルを身につけておけば年収アップへと繋がるでしょう。
例えば、近年では立体的な図面を作成する「3DCAD」の需要は高くなっていますが、いまだに紙ベースの「2DCAD」を使用する企業も多くどちらも対応できれば、対応できる場も広がります。
複数のCADソフトに関する操作スキルがあれば年収の向上も期待できるでしょう。
個人事業主として活動する
先述した雇用形態別の年収を見て分かる通り、会社員として活動しても年収アップの幅に限りはあります。もちろん、どのくらいの年収を望んでいるかにもよりますが、年収をアップさせるなら思い切って個人として活動するのも1つの手段です。
自身で仕事をとってきて、責任は全て背負うことになりますが頑張り次第では年収も青天井と言えるでしょう。
大手企業に転職する
CADオペレーターに限らず中小企業と比較すると大手企業の方が、平均年収は高い傾向にあります。そのため、年収を上げるのであれば大手企業へ転職することも1つの手段です。
ただし、大手企業の場合は競争率も高く中小企業に比べると就職成功率は低い傾向にあります。そのため、実績や資格など自身のスキルを証明できるモノを活用しましょう。
今後CADオペレーターに求められること
ここまでCADオペレーターの年収について紹介しましたが、CADオペレーターが増えるほど勝ち残っていく必要もあります。
そこで今後CADオペレーターに求められることについて2点紹介します。
- 希少性の高いスキルの保持
- AIに関する知識を身につける
希少性の高いスキルの保持
希少性の高いスキルというのはすぐに身につけられるモノではありません。そのため、CADオペレーターの人数が増えるほど希少性というのは重要になってきます。希少性を表すものはCADオペレータに関するスキルだけではありません。
例えば、製造業に携わるCADオペレーターであれば製造業における希少性の高いスキルや資格を身につけるのも1つの方法です。
また、デザインもできるCADオペレーターであれば外注する企業としても「デザイナー」と「CADオペレーター」に依頼するのでなく、「デザインもできるCADオペレーター」1人に外注した方が人件費も安く済むため、依頼しやすいでしょう。
AIに関する知識を身につける
まだまだAIは発展途上ではありますが、いずれCADオペレーターの仕事もAIによって代替される可能性が0とは言い切れません。もし、代替された時に求められるスキルは「AIと協働体制を構築し、業務の効率化を行う」ことです。
AIに業務の正確性やスピードで勝つことは難しくなった際に、AIに負けないスキルを身につけることは難しいでしょう。であれば、AIに関する知識を身につけ自身のCADに関する知識を組み合わせて、生産性を向上していけば多くの業界で求められる人材へとなるでしょう。
CADオペレーターとして年収を上げるならセミナーの受講がおすすめ
本記事では、CADオペレーターの年収や年収をアップさせる方法について詳しく解説しました。
年収を上げることは決して簡単なことではありません。スキルや経験を積んでいき徐々にあげていきましょう。また、スキルや知識を早く身につけたいという場合はセミナーの受講がおすすめです。
現場では経験できないことや独学では学べない専門知識を身につけることができるでしょう。ぜひセミナーの受講を検討してみてはいかがでしょうか？
