AutoCADの操作を学習し始めたいけれど、いったい何から取り組むのかわからないとお悩みの方もいらっしゃるでしょう。また、独学で学習できるのか不安を感じている人もいるはずです。
そこでこの記事では、AutoCADの学習手順や独学におすすめの方法をわかりやすくまとめました。効率よくAutoCADを学習したい方は、自分に合う学習方法があるかチェックしてみてください。
AutoCADの学習を始める準備
初めてAutoCADを学習する方は、まず効率よく勉強を進める準備を整えなければなりません。
学習に欠かせない準備を3つ紹介しているので、不足している要素がないかチェックしてみてください。
AutoCADの主な機能を覚える
まずはAutoCADとはどういったソフトなのか、AutoCADにどのような機能があるのか、CADソフトの概要を把握することが重要です。例えばAutoCADは、業務のなかで以下の機能を利用します。
- 作図機能
- 編集機能
- 設定機能
図形としての情報を設定したり、作図した図形を編集したりと、AutoCADは図面を作成する目的で利用します。具体的な作図・設定の方法を知りたい方は、まず以下の記事をチェックしてみてください。
AutoCADをパソコンに導入する
AutoCADの学習は、ただ本やマニュアルを読むのではなくパソコンを使って実践的に学ぶことが重要です。もちろん、本を読むだけでも勉強になりますが、インプットをするだけで終わってしまい、アウトプットをする前に学習した内容を忘れてしまうかもしれません。
AutoCADは次の手順で30日間限定の無料体験版を導入できます。
- Autodesk公式サイトにアクセスする
- AutoCADの製品ページで無料体験版を申し込む
- 基本情報や体験版利用の目的を入力する
- AutoCADのインストーラーを使ってソフトをインストールする
また製品版を契約して、長期的に学習するのもおすすめです。
導入を検討中の人は無料体験版、実際に業務で利用していく人は製品版を導入してみましょう。
AutoCADの学習教材を用意する
やみくもに機能を使ってAutoCADを学習するのも良いのですが、学習教材を用意すれば効率よくAutoCADの知識・技術が身に付きます。
例えば、Autodeskが無料提供しているマニュアルを使って機能をひとつずつ学習する方法や、市販の教材を購入して、課題に取り組むのも良いでしょう。自分が学びやすい学習教材を見つけることが重要ですので、次の項目を参考に、自分に合う教材を探してみてください。
学習する人の状況 | おすすめの教材 |
AutoCADの知識がまったくない | 市販されている初心者向けの教材 講習会・セミナー |
AutoCADの概要を理解している | Autodesk提供のマニュアル 市販されている中級者向けの教材 |
過去にCADソフトを操作したことがある | YouTube動画 インターネットで提供されているノウハウ情報 |
なお、自分で学習方法を選べないという方は、初めに講習会やセミナーに参加するのがおすすめです。以下のセミナーでは会場講習・ウェビナー・eラーニングで、AutoCADの基礎を学べます。
AutoCADを独学する方法
AutoCAD初心者として独学を始めたいなら、作図の参考になるコンテンツを見ながらAutoCADを操作するのがおすすめです。例えば、次のようなコンテンツが独学に役立ちます。
- 参考書
- Youtube動画
- 学習サイト
上記の学習コンテンツには、練習図面が用意され、説明や画像、動画を見ながらAutoCADの基本操作を学んでいきます。なかでも参考書の種類によっては、AutoCADのセミナーなどを開催している会社が独自に作成していることも少なくありません。
種類によっては電子書籍のようにPDFをダウンロードして基本操作を学べる場合もあります。
独学でAutoCADを学びたいなら、上記から自分好みの方法を選んでみてください。
AutoCADの独学の注意点
すぐに取り組める独学ですが、学習を始める前に以下の注意点があると覚えておきましょう。
- 個人ユーザーが提供している情報は必ずしも正しいとは限らない
- コンテンツの情報が古い場合がある
- 誤って間違った参考書を購入する場合がある
例えば、有志の人が公開しているYoutube動画など、AutoCADの学習に役立つコンテンツのなかには、誤った解説などが含まれているケースも少なくありません。説明された機能を使えないこともあるため、本当に正しい情報なのか確認しながら学習することが重要です。
また、AutoCADの独学は自己判断をするシーンが多いため、最新バージョンの学習教材ではなく、誤って古いバージョンの教材を購入するかもしれません。バージョンが違うと操作画面なども変わることが多々あるため、間違った参考書を購入していないか確認しておきましょう。
AutoCADを効率よく学習するポイント
短期間でAutoCADを学習し、業務に活用していきたいと考えている人は、効率よく学習するポイントを理解しておくことが重要です。計画的にAutoCADを学ぶことで、すぐに活躍できる人材へと成長していきましょう。
繰り返し学習する
AutoCADを学習する際には、インプットとアウトプットを何度も繰り返すことが大切です。
人間はだれしも一度勉強すれば記憶できるほど、優秀ではありません。
何度も繰り返し同じことを学習し、頭の中で考えてアウトプットするからこそ、記憶が定着して操作ができるようになります。
そのため、参考書を1冊購入した際には「ひと通り勉強したから次の教材に移ろう」と考えるのではなく「もう一度最初から参考書を読んで、忘れている項目を勉強しなおそう」と考えることが重要です。一度学んだことを忘れないためにも、反復練習を始めてみてください。
わからない部分を優先して学習する
AutoCADを効率よく学習したいなら、わかる部分は省略してわからない部分を優先して学習するのがおすすめです。例えば、次の手順でわからない部分の学習をスタートしてみましょう。
- 参考書の目次を開いてどの項目がわかっていないのかマーカーを引く
- マーカーを引いた項目をひとつずつ学習していく
確かに参考書の1ページ目から学習することも大切ですが、AutoCADの線分の書き方を理解しているのに、また線分の勉強をするのは非効率です。覚えている項目を1時間勉強するよりも、わからない項目や苦手な項目を1時間勉強するほうが、自身の成長につながります。
右も左もわからない初心者なら1ページ目から学習しても良いのですが、ある程度知識がある人はわからない部分を省略しながら勉強してみてください。
業務で頻繁に使う機能を学習する
業務でAutoCADを活用しなければならない人は、業務で頻繁に使う機能を学習することをおすすめします。例えば、次の項目は業務で必須の機能です。
- AutoCADのレイアウト設定
- レイヤー設定
- 作図・作図補助
- ビューポートの編集
- 印刷設定
図面の条件を設定して作図をする、さらには印刷のためにビューポートを操作してPDFなどに出力するといった一連の流れは、業種を問わずどの業務でも利用します。
参考書のなかには、まったく使わないような機能も掲載されている場合があるため、同僚や先輩からよく使う機能を教えてもらい、ひとつずつ知識を身に付けていくことをおすすめします。
また、上記のなかでも勉強に時間がかかるのがビューポート機能です。
詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
独学に限界を感じた場合の対策
普段から自分で勉強している人なら独学を続けることも難しくはありません。
しかし「自分で勉強を続けられない」「わからない項目が多い」とお悩みの方もいるでしょう。
そこで、独学に限界を感じている人向けに、おすすめの対策を2つ紹介します。
上司・先輩から教えてもらう
社内に相談できる上司や先輩がいるのなら、わからない項目をリストアップして操作方法や機能の使い方をレクチャーしてもらうのがおすすめです。実際に現場を担当している上司や先輩なら、実践に基づくAutoCADのノウハウをもっています。
ただし、業務中に聞くと上司や先輩の時間を奪ってしまいます。
操作方法などを相談する際は、あまり時間を取らないように、あらかじめどのようなシーンで使いたいのか、わからない範囲などをメモして相談してみましょう。
講習会・セミナーに参加する
独学に限界を感じている人は、AutoCADの知識が豊富な講師がいる講習会・セミナーに参加するのがおすすめです。わからない操作方法を気軽に操作できるのはもちろん、業務で良く活用する機能に特化した授業を受けられます。
会場講習・ウェビナー・eラーニングなどさまざまな学習スタイルが用意されているため、AutoCADを勉強したい方は、以下のリンクから自分に合う参加スタイルを探してみてください。
AutoCADの学習についてよくある質問
AutoCADの学習について、よくある質問をまとめました。
AutoCADの学習についてまとめ
AutoCADの学習はやみくもに機能に触れたり、参考書を1ページ目から読み進めたりするのではなく、あらかじめ自身に必要な勉強が何なのかを明確にしたうえで取り組むことが重要です。
効率よくAutoCADをマスターして実践で使えるようになるためにも、本記事の情報を参考に、学習をスタートしてみてください。